メディアが伝える彼の言動を見る限り、我が国の民主党が与党となったときと同じにおいを感じる点、やや不安である。すなわちその公約の現実味は薄い。
緊縮財政ではだめだ。フランスは成長を果たす。同時に財政も立て直す。そんな彼をフランスの有権者51%が支持した。
僕の好きな宮城谷昌光の小説にはしばしば「民意は天意」という表現が出てきて、その言葉が僕は好きなのだけれど、現実問題として、それを頭から信じることはできない。
長期的にはそういってもいいのかもしれないが、短期的には愚かしいことも平気でやるのが民意ではないか。その点、市場の機能に似ている。
そういえばオランド氏も、民主党から出た最初の首相と姓のイニシアルは同じHである(嫌な符号)。
たぶん、フランスの財政は不安視され、フランスの国債は下落(金利は上昇)、欧州債務危機はいっそう混迷の度合いを増し、ECBはもっとお札を刷らざるを得ない羽目になるのだろう。
経済規模に比べてユーロ通貨の流通量はさらに膨れ上がり、お金はあるけどどこに行ったらいいのか分からないといった状況はさらに深まり、株価の変動はいっそう激しくなり、財政不安による金利高と、リスクオフの流れから来る安全性への逃避=国債バブル(金利安)とが危うい均衡をなし、なにがなにやら、という状況がしばらく続くのではないか。
つくづく株式に投資する者にとっては黄昏の時代である。
この状況はまだまだ続く、と見ておいた方がいい。20年間投資しし続ける覚悟があって初めて株式に投資することは可、ということだろう。
とはいえ、長期的にはやはり民意は天意である。長期の視点で眺めてみれば人間の集合体はきわめて賢明な判断を下すはずだ(そう信じる)。
ならば20年間投資し続ける覚悟を持った投資家にとって、今この株価水準を見るに、銘柄(会社)によってはバーゲン価格であるという見方も不自然ではない。
【結論】
覚悟なくして株式投資は不可の時代である。
初出: 楽しい投資研究所 in Google+ 2012/05/14
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