もっと前のつぶやき

    2005年04月16日

    バランス・シートの読み方

    (メルマガ「投資家さん、会計の勉強しませんか?」より)
    登録・解除の手続
    http://www.mag2.com/m/0000151650.htm

    **************************

    こんにちは。ばへっとですよ。

    通産省OBの村上世彰氏が率いる村上ファンド(正しくはMAC
    アセットマネジメント)、あいかわらずアグレッシブに動いてますね。

    今度は大証の筆頭株主におどり出たそうで、大証経営陣から金融庁
    まで巻き込んで、なかなか世間はにぎやかです。

    メディアではとかく、「増配要求!」などとハイエナ的な書かれよう
    の村上氏ですが、個人的には非常に興味を引かれる人物です。

    投資を純粋に考える、実はピュアな人なのかもしれないなーなんて
    思ったり思わなかったり。

    で、彼のファンドが投資する先は、概して株価が上がるんですよね。
    「村上ファンドの行動は、会社の価値向上に貢献している」
    市場がスデに、彼の行動を認めているということなのでしょう。

    話は変わりますが、私の知人も個人的に運用するファンドを
    持っています。
    運用成績は?と聞くと、「おかげさまで絶好調!」だそうです。

    彼はごく親しい人たちから資金を預かって運用しているのですが、
    このごろ、彼のフィアンセも、そのファンドに投資したいと
    いってきたのだとか。

    ちなみに彼女のポートフォリオは、大半が郵便貯金と国債で
    占められているという、かなりの保守派(?)とのこと。

    軽く「いいよ」と受け入れてはみたものの、考えてみれば彼女も
    出資者になるわけで、いつ議決権を行使してくるかと、いまさら
    ながら不安になったそうです。

    「持分以上のプレッシャーをかけて来るであろうことは目に見えている。
    それを考えれば、村上ファンドなんてかわいいものだ……」

    そうつぶやく彼の健闘(いろんな意味で)を祈りたい
    ばへっとなのでした。


    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    <目次>
    ★-1:バランス・シートを読む
    (本日のテーマはバランス・シートです…)

    ★-2:ばへっと自問自答
    (投資家にとって一番大事なものは?)

    ★-3:会社分析レポート予告
    ((2337)アセット・マネジャーズの分析レポート作成中…)
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    ★-1:バランス・シートを読む

    さて、本日のテーマはバランス・シートです。
    日本語に訳せば、貸借対照表です。

    Balance Sheetであるがゆえに、略してB/S(ビーエス)と
    呼ばれます。
    B/Sは、いわずと知れた主要財務諸表のひとつです。

    中には、損益よりもこっちの方が大事だという人もいます。
    たしかに、会社の現状を把握するのにこれを抜きには話が進みません。

    「バランス・シートを読み解くのに、最も重要なものは何なのか?」

    いつもどおり、自らに問いかけました。
    ばへっと得意の自問自答です。

    会計士業界に長いこといると、会社のB/Sは飽きるほど目にする
    のですが、こういう根本的な問いを抱く機会はなかなかありません。

    胸の奥から出てきた答え、それはこういうものでした。

    「やっぱりバランスでしょ」

    なるほど。

    ◆バランス・シートとは?

    貸借対照表は、会社の財政状態を表すために作られます。
    株主や一般投資家、債権者など(こういう人たちをステークホルダー
    といいます)に対して、ウチの会社の台所事情はこんな感じだよ、
    ということ知らせるために、経営者は作成を義務付けられているのです。

    ところでB/Sは、大きく分けて3つの部から構成されます。

    ▼まず資産の部。
    ウチの会社はこういう資産を持っているんだよー、ということを
    ここで表現します。

    現金預金、売上債権、たな卸資産、土地、建物、等など。
    財産目録を一定のルールのもとにまとめたものと考えればいい
    でしょう。

    ▼次に負債の部
    ここでは、どんな債務を抱えているのかということが表現されます。
    借入金はもちろん、仕入債務、未払費用、各種引当金、等など。

    ウチの会社はこんなに借金があるんだよーということを、おおっぴらに
    公開してくれているわけです。

    株式公開企業はパブリックな存在なので、一切合切ガラス張りの
    情報公開が求められますから、プライバシーも何もあったものじゃ
    ないのです。

    ▼最後に資本の部。
    いわゆる純資産です。
    資産総額から負債総額を差し引くと、純資産になります。

    つまり、資産=負債+資本という形でバランスするようになって
    いるんです。

    おおまかにいって、いま会社を解散したらこれだけの価値が残り
    ますよ、という風に見ることもできます。
    すべての債務を完済して、残った資産を株主で分けようとしたら、
    この部分が原資になると。

    だからPBR(Price Book-value Ratio)は、解散価値を基にして
    株価の割高・割安を判定する指標といわれたりするんです。


    ◆純資産≠解散価値

    けれど厳密には、純資産イコール解散価値というのは早計です。
    というのも、資産の帳簿価額イコール時価とは限らないわけですから。

    たとえば土地なんかは原則、取得原価で評価されます。
    100で買った土地は帳簿価額100となるわけですが、将来
    必ずしも100で売れるとは限りません。

    建物も原則、取得原価で帳簿に載ってきます。
    しかしこれは時間の経過とともに価値が減価する種類の資産です。

    よって、ビジネスに使用できるであろう年数(耐用年数)でもって、
    規則的に「減価」させていかなければなりません。
    これが「減価償却」という手続です。

    たとえば建物を200で買ったとして、これの耐用年数が20年と
    すると、毎年10ずつ減価させて(減価償却)、費用化して
    いかないといけないよ、ということになります。

    つまり建物のような減価償却資産の帳簿価額は、時価というよりも、
    費用配分を合理的に行うための理論的残存価値という性格のもの
    なのです。

    (厳密には残存価額などを考えなければいけませんが、ここでは
    簡略化した計算を用いています)


    ◆経営のバランス感覚があらわれる

    バランス・シートをどのように見るかというのは、やはり投資家
    個々人のセンスによります。

    深いテーマですし、分析手法もさまざまなものがあります。
    残念ながら、ここで逐一解説しているスペースはありません。

    ただ自分の場合、B/Sをながめる際に気をつけるのは、財務の
    バランスという観点です。

    前にも書きましたが、B/Sの構成は、資産=負債+資本 と
    なっています。

    これをキャッシュの流れという観点から見ると、いかに資金を
    調達して、どのような形態で資金を運用しているか、という
    風に考えることができます。

    他人から資金を調達したものが負債であり、株主から調達した
    資金が資本です。
    ちなみに、過去に稼いだ利益は資本に含まれます。

    で、集めた資金をどんな形でビジネスに用いているのか。
    これが資産の部で表現されるのです。

    仮にこのB/Sが、個人のものだったらどうだろう?と考えると
    イメージしやすいかもしれません。

    資産が100あるけれど、負債が99で資本が1しかない、
    という状態だったら、ちょっと借金多すぎるんじゃない?
    なんて心配しちゃいますよね。

    経営者のバランス感覚が、ここに現れます。
    B/Sを眺めれば、会社の財務バランスの向こうに、経営者の
    バランス感覚まで透けて見えるものです。

    <まとめ>
    ☆B/Sには経営者のバランス感覚があらわれる。
    ☆B/Sから資金の流れをイメージしよう。
    ☆個人投資家は、自分の家計になぞらえてB/Sを
     ながめてみよう。株主になるということは、その会社の
     オーナーになるということなのですから。

    (追記)
    ところで、B/Sを用いた分析手法はいろいろありますし、
    私もいろいろ工夫してます。
    それらも追々、紹介していきますよ。お楽しみに!

    (ばへっと)


    ★-2:ばへっと自問自答(その壱)

    【Q】投資家にとって一番大事なものは?

    【A】時間。
    投資する個人としてみた場合、百戦錬磨の老人よりも、
    何も知らない赤子の方が断然強い。


    ★-3:会社分析レポート予告

    ただいま(2337)アセット・マネジャーズの分析レポート
    を作成中!

    会社のHPに有報データがアップされてないので、EDINET
    で読んでます。けっこう大変です。

    楽しい投資研究所会員のみなさんには約束どおり、一般に先駆けて
    24時間先行公開しますよ。

    お楽しみに!

    (ばへっと)


    ◆楽しい投資研究所会員登録(無料)
    http://www.1toushi.com/mailmag/postmail/postmail.html

    ◆分析リクエスト
    http://www.1toushi.com/votec.cgi


    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    発行:楽しい投資研究所
    http://www.1toushi.com/

    bahette@1toushi.com
    (↑ばへっとへの質問はこちらまで)

    このメールマガジン本文の著作権は、ばへっとにあります。
    けれども、自由に転送・転載していただいて構いません。
    なお転載する場合は、出展を明らかにしてください。
    「"楽しい投資研究所のばへっと"によれば……」ってな具合に。
    よろしくね。

    なお、アメリカはネブラスカ州オマハにお住まいの
    ウォーレン・バフェットさんとは
    一切関係ございませんのであしからず……

    (まぐまぐ!で登録・解除)
    http://www.mag2.com/m/0000151650.htm

    (メルマ!で登録・解除)
    http://www.melma.com/mag/27/m00136527/
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    posted by ばへっと at 10:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 投資の感性 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
    この記事へのコメント
    コメントを書く
    お名前:

    メールアドレス:

    ホームページアドレス:

    コメント:

    この記事へのトラックバックURL
    http://blog.seesaa.jp/tb/2989060

    この記事へのトラックバック