2014年02月12日

バフェットの敗北 その1

昨年は日本株へ投資した者に見返りの大きな年だった。日経平均は二年続けて大きく上
げた。2013年は+58%超(配当込み)という急騰ぶりを見せた。高度成長期かなにかだろうか。

ところで、米国株も同様に上げている。

年末のニュースレターでも書いたが、日本株はUSドル換算ベースでみれば米国株と
ほぼ肩を並べる水準である。日本株のひとり勝ち、というわけではない。

さて、来月末頃にはバークシャー ハサウェイ社・会長からの手紙が公表されることだろう。いわゆる「バフェットからの手紙」である。

本来、バークシャーの株主に向けてのものだが、世界中の投資家が注目する文書でも
ある。同社のHPにアップされているので誰でも読むことができる。

※バークシャー ハサウェイ社HP(株主への手紙)
http://www.berkshirehathaway.com/letters/letters.html

バフェット氏は手紙の冒頭で、バークシャーの業績を株価指数と比較して見せる。毎年
のことである。

彼が重視するのは本質的価値 (intrinsic value) というもの。ただしこれを数字で明
示するのはむつかしい。そのかわりに取り上げているのは純資産である。純資産の増加
率をもって、株価指数(S&P500)の上昇率と比較し、経営成果のひとつとして株主へ報
告している。

ところで、2013年はバフェット氏にとって厳しい年であったと思われる。米国株全体が
大幅な上昇を見せたからだ。
S&P500の昨年の変動率は29.1%、これに配当分を加味して実質的な利回りが計算される。
バフェット氏の経営手腕は、これと比較することで浮き彫りになる(ということになっ
ている)。

いま予想できることは、バフェット氏の敗北である。30%に届かんとする市場全体のリ
ターンを上回る純資産の増加は果たせたのかどうか。正直、厳しかったのではないか。

過去の実績を見るに、バークシャーは近年、おおむね10%台で純資産を増加させてきて
いる。立派な成績ではあるが、昨年、株式市場はそれを大幅に上回る水準のリターンを
もたらした。

実はバフェット氏、2012年も負けているのだ。2010年、2009年も負けている。もし今回
(2013年度)負ければ、五年区切りパフォーマンス比較で初めて市場全体に対して敗北、
ということになる(そうなってしまうことをバフェット氏自身、前回の手紙で言及して
いる)。

バークシャーの純資産には、保有する上場株の時価上昇分も加味されるが、やはり同社
の所有する企業群の稼ぎ出す利益が、純資産増加の主な源泉となる。
ゆえに、株式市場が不調な年度はバークシャーが強く、逆に株式市場が好調なときは、
バークシャーにとっては逆風、ということになる。
(※次号に続く)

◎今回のまとめ
バフェット氏にとって今は(ここ数年間は)意外や試練の時期なのだ。

※初出 2014.1.19発行「楽しい投資ニュースレター」
http://www.1toushi.com/mailmag/
posted by SHOJI at 08:01| Comment(0) | 会計と投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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