2014年02月12日

バフェットの敗北 その2

バークシャー・ハサウェイという会社は投資会社であるが、その実態は複合事業体とい
える。もはや上場株投資は主ではない。

リアルビジネス集合体の純資産増加率と、株価指数S&P500とを比較するのに違和感を覚
えるのは、私だけではないと思う。

もともとが投資主体ビジネスから始まったバフェット氏のビジネスなので、その流れで
ここまで来ているのかもしれない。

バフェット氏のビジネスは証券投資を主とするパートナーシップの運営からはじまった
(ピンボールマシン貸し出しはおいておく)。その顧客は運用利回りの最大化を望む一
般の投資家たちだった。彼らにしてみれば、運用利回りが高いものに投資したいと思う
のは当然のこと。

機械的に市場全体に投資する(インデックスファンドに投資する)ことで得られるリ
ターンが、アクティブファンドの稼ぎ出すリターンを上回るのならファンドマネジャー
を雇う意味がない。

高い運用利回りを求める出資者たちに満足してもらうためには、彼らが安価なインデッ
クスファンドに投資して得られるであろう成果を上回るリターンを与えねばならない。

そのためには本質的価値を市場全体を上回る水準で増加させ続けねばならない。
ところで「本質的価値」とは抽象的な概念で、測定するのがむつかしい。そこで、それ
に代替するものとして、純資産の増加率を用いているのだという。

昨年、3/1付で公表されたバフェット氏の手紙では、2012年度は(バークシャーが)市
場全体に負けたことを報告している。そして翌2013年度においても負けるようならば、
5年間区切りでの純資産増加率が市場全体に負けることになってしまう、とも書いてい
る。

単年度区切りでは負けても、5年間という中期的区切りではバークシャーはこれまで無
敗であった(ところで、これを書いていて「むはい」が「無配」と変換されたがたしか
にバークシャーはバフェットの支配下に置かれて以来、一貫して無配である。IMEよく
わかっている)。

バークシャーの純資産増加率を直近5期分(2009年度から2012年度)並べてみると、
-37.0%, +26.5%, +15.1%, +2.1%, +16.0% となる。
2013年度はどうであったか?すでにバフェットは市場全体に対して敗北したことを公言
した。そして、このことは何を意味するのか?

株価の上昇が、実体経済の回復に比べて急に過ぎるのだ。

(※次号に続く)

◎今回のまとめ:
このところの株価の上昇はやや不自然である。要注意。

※初出 2014.2.10発行「楽しい投資ニュースレター」
http://www.1toushi.com/mailmag/
posted by SHOJI at 08:03| Comment(0) | 会計と投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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