2008年01月03日

イノベーションをもたらす原動力とは? の話

昨年中に読みきれなかった日経ビジネスを福岡で読んだ。

米ダウ・ケミカルCEOアンドリュー・リバリス氏へのインタビュー記事がかなり面白く、一投資家として非常に参考になる内容だった。

なので、一部抜粋してご紹介したい。


(記者)Q.ビジネスの環境をどう見るか?

(リバリス氏)A.最悪の事態に備えてはいるが悲観はしていない。

たとえば、積み上がったオイルマネーと中国やロシアの黒字。これらを合わせれば3兆ドルに上る。これらの資金は何かに投資しなければならない。

マネーの流れひとつをとって見ても、世界の需要は今後も旺盛であり続けると見ている。



Q.原油高と代替燃料へのシフトをどう考えるか?

A.かつてダウでは、人類が最も多く発明した時期を調査したことがある。

その結果は、第1次と第2次の世界大戦中と戦後の一時期。そして1960年台の宇宙開発が進んだ時期に集中している、というものだった。

何か非常に大きな問題があると、解決への意欲が高まり、イノベーションは進む傾向にある。

いまの原油高は、代替燃料の経済性を考える上で、強い追い風になっていると見ることもできる。
(日経ビジネス12月24−31日年末合併号より)


「ダウの企業価値を高める対価として、私は報酬を得ている。朝おきて夜寝るまで、私はそのことばかりを考えて過ごしている」と語るリバリス氏。

これまで、アメリカの企業に投資したことはない僕だが、彼の率いるダウ・ケミカル社に俄然興味がわいた。

アメリカの上場企業は、日本の有価証券報告書に相当する10k(テン・ケー)レポートを米SEC(証券取引委員会)へ提出している。

もちろん誰でも読むことのできる公開情報。

日本のEDINETに相当するものとして、EDGARという電子開示システムも整備されている(日本のEDINETこそこれを模倣したものといえるが)。

なので、日本にいながらにしてアメリカ企業の決算情報も容易に手に入れることができる。

東京に帰ったら、さっそく調べてみたい。

また、そのうちアメリカ企業の決算書分析術もお伝えできればいいなと思ったりしている。


(追伸)
あ、特製の会社分析レポートも近々、別途公開の予定ですよ。
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2007年12月26日

投資を勉強する理由 〜 インフレに備えよ

今年のクリスマス・ディナーにかかるコストが、前年に比べ14%上昇したそうだ。(forecasters
調べ)

その背景にあるのは材料費の高騰。鳥インフルエンザや飼料高が絡んで七面鳥の価格も上昇している。

世界的な食糧価格の上昇は、世界的なインフレの一側面である可能性が高い。

サブプライム危機に対応するためとして、世界で主要な役割を担う中央銀行は相次いで金利を下げ、同時に大量のマネーを市場へ供給した。

その場しのぎの対応は、インフレの進行=生活費の上昇 という経済災害となって、僕たちを襲う。

これらの災禍から、わが身を守るためにこそ、投資を学ぶ必要があると思うのです。
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2007年12月22日

投資家よ、眠りながら考えるべし。

ついさっき、新潟を出た。東京へ向かう新幹線・車中でこれを書いている。

今回の新潟行は、とある会社の内情調査だったのだが、思いのほか、求められる仕事の量が多かった。なので、帰ってから報告書を仕上げねばならない。

まぁいいか。一晩寝れば、頭の中も整理されるというもの。

これは投資も同じ。

興奮状態で売った買ったをくり返しても、良い結果は得られない。

考えに考えた上で、一晩眠る。

すると、目が覚めたときに新たな視点が得られたり、新たな視野が開けたりする。

僕たち人間の頭は、眠っている間に記憶の整理がなされ、新たな神経回路の道が拓かれたりするものなのだ

・・・などと、特に根拠はないがそう信じている。

というか、経験的に、このとらえ方が一番正しいようだと思っている。

そこで、私的教訓その1、

投資の意思決定は、一晩眠った後にせよ。
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2007年12月21日

株式持合いは嫌いです。

新日鉄、住金、神戸製鋼の3社が、株式持ち合いをさらに進めている。
これにより、新日鉄は名目上、住金の筆頭株主となる。

事業パートナー間のコミットメント、濫用的買収者からの防衛策・・・

大義名分はいろいろあるだろうけれど、株式持合いを進める会社には、さっぱり魅力を感じない私です。
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2007年12月17日

三洋電機 : 粉飾決算と違法配当の話

三洋電機はクロと判断されたようだ。

問題になっているのは過年度の関係会社株式評価。評価損処理すべきところをしていなかった。その結果として、株主資本が約3割と大幅な水増しがなされていたという。

この件について俎上に上がっているのは、三洋電機親会社単独の決算。

単独決算だけを見れば、関係会社も「外部の会社」という扱いになるので、その株式評価も論点になる。

問題となっている関係会社は損失を重ねていた。なので、親会社が保有する関係会社株式は、評価減しなければならなかったんじゃないの?ということだ。

ただし、連結決算上、関係会社の損益は取り込まれている。連結決算は問題となっていない。連結はOKなのに単独が問題視されている珍しいケース。

なぜ経営陣は、こんな決算をしてしまったのか?

考えられる動機は、配当の維持。

日本の会社法において、その会社が配当できる財政状態か否かは、単独決算で判定される。連結上、どんなにロスが出ていても、親会社単独での自己資本が厚ければ、違法配当にはならない。

もしかしたら三洋電機の経営陣は、どうしても無配転落を避けたかったのかもしれない。だから、関係会社株式の評価損はあえて計上せずに済ませてきたのかもしれない。

しかしその実態を見れば、実施すべき評価損の見送りと、違法配当。

ここで僕たち投資家が学べることがある。

「きちんと配当がなされているから」、「配当利回りがいいから」、という理由だけで投資の意思決定をすると、ときに痛い目に遭う。今回のケースは投資家のための勉強として、良い事例になるだろう。

投資家にとって、配当の有無は大きな問題じゃない。

投資家自身が、会社の実態をきちんと理解できているかどうかが問題なんだ。
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2007年12月16日

マイ・エクセレント・カンパニー

ついさっき、傘が届いた。
まちがいなく僕の傘だった。
JR仕事早い。
傷がつかないようにとの包装もしっかりしてくれてた。ありがたい。
今の僕にとって、エクセレントカンパニーとはJR東日本のことである。
posted by SHOJI at 14:25| Comment(0) | 会計と投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月14日

かさを忘れる => JRのファンになる の巻

昨夜、JR総武線(快速)の車両に傘を忘れた。

置き忘れた傘は、以前妻から誕生日のプレゼントにもらったバーバリー。超やばい。

錦糸町駅で乗り換える → 傘を忘れる → 総武線(各駅停車)に乗り換えて後、気付く → 両国駅改札に届け出る

悩みごとがほとんどない生活を送っている僕だが、久しぶりに凹んだ。
妻になんと言いばいいのか、本気で悩んだ。参った。

すると翌日、JRから電話連絡が来た。終点・久里浜駅で発見してくれたとのこと。

JR職員さんの対応も丁寧で感激した。JR東日本すばらしい。この会社に俄然、興味がわいた。

こうなったら投資家として当然の行動パターン。
JR東日本(東日本旅客鉄道)の有報をダウンロード → 読んでみた。

直近のROE 12.4%。

自己資本比率 21.4%。

一株当たり純利益 44,007円、

一株当たりフリーキャッシュフロー 48,307円、

今日の終値が 938,000円・・・

PER(株価収益率)は21.3倍、

PFCFR(プライス・フリーキャッシュフロー・レシオ)は19.4倍

!!

予想以上の好感触。おどろいた。

株価がもう少し安くなったら、もしかするともしかするぞ自分。いましばらく、そっと見守るとしよう。

それにしても、すばらしい人材を抱える素敵な会社だ。今回の件でマジでファンになってしまった。

また投資したい会社が増えてとても嬉しい。
posted by SHOJI at 19:03| Comment(0) | 会計と投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

日本会計業界への黒船、国際会計基準

売上原価を計算する際に用いられる計算方法のひとつ、後入れ先出し法が認められなくなる見込み。

なぜかといえば国際会計基準がこの方法を認めていないから。

日本の基準が国際会計基準と同等であると認められなければ、日本独自の会計基準そのものがなくなってしまう(有名無実化する)可能性が高い。

そうならないためにも、日本の会計基準設定主体は、いま懸命に国際会計基準との調整にエネルギーを注いでいるように見える。

後入れ先出し法が認められなくなれば、それ以外の方法に変更が強制される。

特に資源を扱う企業が後入れ先出し法を採用しているケースが多いので、(先のことではあるが)変更時の利益に与えるインパクトには要注意。

とはいえ、企業活動の実態が変わるわけでもない。あくまでも会計処理上の問題にすぎない。

損益にどれだけ影響があろうと、投資家にとって一番大切なのは、企業そのものの理解にある点は変わりがない。
posted by SHOJI at 09:29| Comment(0) | 会計と投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月13日

決算数値を疑え

今日はクライアント企業さんのところで、滞留債権の状況について調査したりしてた。


滞留債権とは、売上代金の回収にてこずっているもののこと。

せっかく売り上げたのに、キャッシュで回収できなければ、それは当然、会社の損失となる(これを「貸し倒れ」という)。

決算日時点の状況から判断して、貸し倒れの可能性が高ければ、それについては引当金を計上する。

貸借対照表に載ってくる貸倒引当金がこれだ。資産価値の減額を意味する。

あらかじめ理解しておきたいのは、この引当金というもの、あくまでも予測値であるということ。引当額をいくらにするかは、経営者の判断によるところが大きい。

もちろん監査人も、その額の妥当性については検討するが、監査人とはいえ未来を見通す目を持っているわけじゃない(当たり前)。

いざふたを開けてみたら、もっと多額の貸し倒れが生じるなんてことはありうるし、逆に予想以上に回収できて良かったね、ということだってもちろんある。

このように、予測や判断が介在するものは、決算書の中に結構ある。

このことからいえるのは、決算書の数値イコール事実では決してないということ。利益の数値は絶対ではない。それはあくまでも経営者の、業績に対するひとつの見解にすぎない。

利益など、決算書の数値を絶対視しないことから、会社分析は始まるのだ。
posted by SHOJI at 18:32| Comment(0) | 会計と投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

なぜ投資家は会計を学ぶべきなのか?

会社の資産内容を表す貸借対照表・資産の部の中には、換金価値のないものがしばしば含まれて記載されていたりする。

たとえば「のれん」、たとえば「長期前払費用」、例えば「繰延資産」。

会計理論上はれっきとした「資産」なのだが、その実、売ってお金を手に入れられる類のものではない。

これは好みの問題なのかもしれないが、僕が企業の財政状態を知ろうとするとき、こういった名目だけの資産は除外して考えることにしている。

つまり全額費用処理したとしたら、総資産はいくらになるか、自己資本はどうなるか、その結果として、自己資本比率はどの程度下がるのか。

これらの事柄を明らかにした結果、とんでもなく自己資本比率が薄くなってしまう会社がたまに出てきたりするので、油断はできない。

なぜ投資家は会計を学ぶべきなのか?

それは、紛らわしい会計処理に惑わされないためにこそ、必要なのだと思うのです。
posted by SHOJI at 09:18| Comment(0) | 会計と投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月12日

日本企業の力の源泉 = 技術力というブランド

鉄鋼資源をめぐる、国境を越えた買収劇がますます激しくなりそうな気配。

先日は、鉄鋼世界最大手のBHPブリトン社(英・豪)が鉄鋼大手のリオ・ティント社(英・豪)に買収を提案したものの、リオ社がこれを拒否。

それでもなお、BHP社は買収金額を上積みして、再度買収に名乗りを上げる見込みだそうな。

高まる鉄鋼需要、その当然の結果としての資源高。日本の新日鉄、JFEスティールといった鉄鋼企業にとっても、世界的な資源価格の高騰は、原価負担の増加に直結する由々しき問題でもある。

しかし日本はそもそも資源的に貧しい国。それでもなお、世界2位の経済大国となれたのは、技術力があったからこそ。

資源を掘り出して売ることができないのなら、仕入た上で、それに付加価値を付けて売るしかない。

他のどこにもまねのできない技術力があればこそ、資源価格の上昇という向かい風も、転じて追い風とし、成長を重ねることができたのだろう。

ブランドの定義はいろいろあるけれど、他のどこにもマネのできない高度な技術力を背景とした、圧倒的な信頼感。日本企業の強さの源泉はそこにあると考える。

そんなわけで、僕が投資したい会社とは、

「他を圧倒するブランドを所有する会社」

これしかないのです。
posted by SHOJI at 21:08| Comment(0) | 会計と投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月11日

数字を読み解くこととは、数字に惑わされぬことなり。

クライアント企業さんの半期報告書をチェックしている。

今回の9月中間決算企業の多くは、減価償却費を増やしている。税制改正に伴うメリットを手にするためだ。

今年から税制が変わり、より多くの減価償却費計上が認められるようになった。

簡単に書くとこんな感じ。

(これまで)最大取得原価の95%まで減価償却(費用処理)可

 → (これから)取得原価の100%減価償却(費用処理)可

費用が増えるのだから利益は減る。

しかし、本来の趣旨は税制上の企業優遇。税金負担は軽くなる。

利益の減少は、必ずしも悪いことではないのだ。

見解としての利益を踏まえ、その上でさらに、実態としてのキャッシュの流れを見よ。
posted by SHOJI at 19:40| Comment(0) | 会計と投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月10日

告発者を戒告処分。日本公認会計士協会

『ライブドア監査人の告白』の著者であり、公認会計士の田中慎一氏に、日本公認会計士協会(JICPA)から戒告処分が下されたらしい。

処分の理由は、著書の内容が、(1)守秘義務違反の疑いがあること、(2)信用失墜行為に該当すること、だそうだ。

僕自身、この本は非常に興味深く読んだ。

出版後、本の内容についてライブドア関係者から抗議の行動はなかったようだし、正直、どこが「公認会計士・監査制度への信頼低下を招いた」というのか、いまいちピンとこない。

というよりもむしろ、(一例としての)監査実務の内情を、赤裸々に著した、他に類を見ない稀有な著作、好著であると思っている。

勇気を持って内部から告発した人物を、逆に処分するというのは、JICPAのトップが何をどう考えたというのか。

僕自身、JICPAに属する一員として、おそれと危機感を覚えずにいられない。



※『ライブドア監査人の告白 〜 私はなぜ粉飾を止められなかったのか』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478312214/katteshohyo-22/
posted by SHOJI at 17:05| Comment(0) | 会計と投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月06日

国を挙げてのバックアップ。自動車は国策産業か?

製造設備の法定耐用年数が短縮化される見込み(来年の税制改正案)だそうだ。

主に自動車製造業、金属製品製造業の設備を優遇する内容。もちろん、これらの事業を営む企業にとっての追い風となる。

簡単に書けば、こんな流れになる。

@減価償却期間の短縮 → A減価償却費の計上額(認められる額)が増加 → B課税所得が減少 → C支払うべき税額が減少

国を挙げての、カーメーカーのバックアップ、ととらえられないこともない。

ただ、減価償却費の増加イコール利益の減少であることは、頭に入れておきたい。

しかし、表面上の利益はどうあれ、企業活動の実態面にとってポジティブな影響が出ることは明らか。

自動車会社の株、買っておこうかしら・・・
posted by SHOJI at 09:30| Comment(0) | 会計と投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月22日

決算書を真っ先に手に入れる法

決算短信が続々と公表されている。

最も早く入手できるのはこちらのサイト。
私自身、公私問わず、利用させてもらっている。

※東証適時開示情報閲覧サービス
http://www.tse.or.jp/listing/disclosure/

既に投資している会社はもちろん、これから投資しようと思っている会社についても、要チェックでしょう!
posted by SHOJI at 19:42| Comment(0) | 会計と投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月10日

情熱の炎と冷静さの間

ランジェリーのカタログ販売を手がける、ピーチ・ジョン(pj)という会社がある。

以前、近所のモスバーガーで、pj社のカタログ誌を何気なく手に取ったところ、やたらとセクシーな内容で驚いた思い出がある。

山手線の広告でもしばしば見かけるpj社のポスター。
下着美人さんの写真には、ついつい見とれてしまったりしないでもない。

そんな華やかなイメージの pj社なのだが、しかし経営面は厳しそうだ。

pj社の49%の持分を保有するワコール・ホールディングス社は、この9月の中間決算で、pj株式を評価減。数十億円の損失を計上した。

イメージは大切だけれど、イメージだけで投資はできない。

決算書を眺めれば、自然と頭は冷静になる。

経営者の情熱を感じながら、冷静な思考を経て、投資の意思決定を重ねていきたいものではある。


★まとめ

・投資の道は、情熱の炎と冷ややかな思考の間にあり。
posted by SHOJI at 22:56| Comment(0) | 会計と投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月08日

税効果の衝撃。巨額の繰延税金資産にご用心

GMが繰延税金資産を取り崩した。

その損益に与える影響額は、なんと4.5兆円。
四半期決算ベースでは過去最悪の純損失、通期ベースでも巨額の赤字は避けられそうにない。

繰延税金資産は、将来支払うことになる税金のクーポンチケットのようなもの。

価値があるからこそ資産計上ができるわけだが、将来的に損失が重なり、税金を払う必要がない状態に陥れば、そのクーポンも意味がなくなる。

今回GMは、この税金クーポンが4.5兆円分、無用の長物になったと判断。
無価値となった部分を評価減した結果、前例のないほど巨額のロスをこうむった。

こういった「税効果会計」は、税金負担の期間帰属をより実態に即したものにしようという趣旨のもとに導入されているものだが、ときに巨額のロスを一時に計上しなくてはならなくなるという副作用もある。

投資しようとする会社を見るときは、資産の額だけでなく、資産の中身も吟味しておかなくてはならないのだ。

【教訓】
業績が右肩下がりで、繰延税金資産の計上額が大きな会社には、要注意。
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2007年10月30日

超重要サイン:監査人の交代

経営破たんした英会話専門学校のNOVA。

このたび、日本公認会計士協会が調査に乗り出した。

調査の対象はNOVAの監査人である。

NOVAをめぐる監査事情もいろいろあって興味深い。

NOVAの監査人は、株式の公開時からずっと、あずさ監査法人だった。

しかし昨年11月、あずさは突然、監査人を辞任している。

理由は「業務量の増加」だそうだ。これだけでは意味が分からない。

行動の理由が不明確なときは、たいてい真の意図が隠されているものだ。

あずさの後任は、中小のアクティブ監査法人。

その後、1年を経ずして、NOVAは破綻にいたった。

監査人の交代は、しばしば重大なサインを僕たち投資家に示してくれる。

なので、僕が投資を検討するとき、真っ先に眺めるのは監査人の監査報告書であり、監査人の交代の有無なのです。
posted by SHOJI at 08:44| Comment(0) | 会計と投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月21日

会社の行く末を見抜く方法、の話

10日間の大阪旅行も終わった(仕事のための出張だったが、僕自身にとっては娯楽に近い、楽しい旅行のようなものだった)。

これを書いている今、新幹線で東京へ向かっているところ。

今回は複数の会社へ監査のためにうかがった。

いずれも、尊い仕事を一所懸命に遂行している、尊敬すべき会社だった。

こういった会社たちと関係を持てることは、僕にとって、何物にも変えがたいギフトだと思っている。

思えば、今までいろんな会社にかかわってきた。

アメリカやヨーロッパに本社機能を持つ国際企業グループの日本法人、上場を目指す若い会社、すでに上場を果たし、長い歴史を築いてきた老舗の会社。

彼らとの関わりの中で僕が感じ取れた最も価値のあるものがある。
それは・・・

「偽る会社に明るい未来はない」

ということだ。

自分自身の(自社の)本当の姿を知らしめるよりも、見映えの良さを優先させ、決算の数値を飾り立てる会社は、たとえいっとき華やかに見えても、遠くない将来に凋落する。

要するに、粉飾を行う会社の末路は没落しかない、ということだ。

そして粉飾決算を見過ごす監査法人やアカウンティング・ファームにも、未来はない。

エンロン・スキャンダルととアンダーセンの崩壊は、その好例といえる(皮肉)。

要因はいろいろ考えられるけれど、端的にいって、その本質に反した生き方をする存在に、世界は味方しない、ような気がする。

何をいっているのか分からない方も多いかもしれない。僕は今、酔っている(キリンの「氷結果汁」美味し)。

しかし、酔っているとはいえ、書いていることは大真面目である。

だから僕は、投資する会社には、何よりも誠実さを求める。

事実をありのままに、率直に知らせてくれる会社・経営者をこそ求める。

幸いにして、これまで、そのような会社に裏切られたことはない。

決算書から読み取るべきもの、それは、見映えのよい数字などはいうに及ばず、単に高い業績でもなく・・・

ただ誠実かつ正直な、経営者の姿勢なのだ。

今週の後半、日本株は派手に下げた。

僕にとっては嬉しいことだ。

だって、優れた会社の株を、ずっと安く買える機会が今も続いているということなのだから。
posted by SHOJI at 09:35| Comment(0) | 会計と投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月29日

決算操作の季節

この時期、持ち株を大量に処分する会社が少なくない。

持ち合い解消だとか、利益相反関係の解消だとか、いろんな理由は挙げられるのかもしれない。

しかし、その背後にある根本的な動機はといえば、

利益操作

である。

言葉は悪いかもしれない。

けれど多くの場合、決算(中間決算)上の利益を見映え良くしておきたい、という経営者の思惑が透けて見える場合が少なくないのもまた事実。

私たちが注意すべきは、含み益の実現で株主の目をくらまそうとしている経営者にだまされてはいけないということ。

そして私たちが見るべきは、単なる表面上の利益ではなく、もちろん株価の高低でもなく、

本業がきちんと回っているか?

それに加えて、経営者の誠実性!

これしかない。
posted by SHOJI at 22:08| Comment(0) | 会計と投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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