2014年03月02日

バフェットの手紙2013年版を読む I

(2013年版バフェットの手紙に記された投資家へのアドバイス その1)
投資から満足のいくリターンを得るために、専門家になる必要はない。しかし、もしあなたが専門家でないのなら、あなたの限界を認識しなければならない。そして、ある程度うまくいくであろうことがほぼ確実な方法を知り、それを実行してゆかねばならない。物事をシンプルに保つこと、そして一発ホームランを狙ったりしないこと。すぐに大きな利益を約束しますよ、というような提案をされたときには、即座にノーということ。
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2014年02月21日

損益計算書にあらわれない「見えざる利益」

投資エッセイ「ストーリーで読み解く決算書」ドラフト28

(損益計算書にあらわれない「見えざる利益」について)

会社が他社の株式を所有する場合がある。
支配している場合(持分割合が概ね50%超の場合)は、その会社は子会社となる。連結損益計算書において、その会社の利益は持分に応じて利益に取り込まれる。
支配には至らなくとも、重要な影響力を持つ場合(持分割合が概ね20%〜50%程度の場合)、その会社は関連会社となる。これまた連結損益計算書において、その会社の利益は持分割合相当分、利益に反映される(持分法による投資損益として)。

では支配もせず、重要な影響力も持ち得ない場合はどうなるか?ただ受け取った配当収入のみが利益にカウントされるのだ。

例えばバークシャー・ハサウェイという投資会社がある。この会社はアメリカンエキスプレスやコカコーラ、IBM、ウェルズファーゴといった上場企業の株式を所有する。

2012年度において、これら4社が稼ぎ出した利益のうち、バークシャーの持分相当は39億ドルであった。しかし、いずれもバークシャーにとっては子会社でも関連会社でもない。それゆえ、バークシャーの損益計算書上、利益に含められたのは、それぞれの会社から受け取った配当収入11億ドルのみであった。

その差額は28億ドル。会計基準は(米国の基準も日本基準も同じく)その「利益」を損益計算に含めることを認めていないが、実質的にその未反映の利益は、損益計算に含められた他の利益とまったく変わることのない利益である。

バフェットはかつて、このような会計処理のゆがみとして表に現れない利益を含めて計算された利益を「ルックスルー・アーニングス(Look through earnings)」と呼んでいた。最近、この言葉を使っているところは見られなくなったが、株主に宛てた手紙のなかで毎年のように言及し、株主の理解を促している(利益には表れなくとも、価値の増加は長い目で見て市場価格に反映されることになるはずである。この価値、知らなければ認識できず、認識できない者はバークシャーの価値を見誤ることになってしまう)。

さて、日本においてもトヨタ自動車の株主にとって、この考え方は重要となる。トヨタもまた、利益に現れない持分利益を多く持つ会社だからだ(その筆頭はKDDI)。

数年前、日経マネー誌からの依頼でトヨタを分析したことがある。その際、有価証券報告書から読み取ることのできる「損益計算に含められない利益」を計算したところ、無視できない規模の見えざる利益がトヨタには存在することが明らかとなり、その分析結果を日経マネー紙上でレポートした。
このような分析を僕は他に知らなかったので、この記事の市場に与える衝撃を思い、どきどきしたものだが、大して反響はなかった。少々がっかりしたことを憶えている。

※追記
その後、トヨタの株価は大きく上昇した。市場価格は、長期的に見て本質的な価値を反映するものであるからして、合理的な動きである。分析レポートは大して注目されなかったかもしれないが、僕個人の投資にはポジティブな影響があったし、注目してくれたかもしれない投資家の方たちの力になれたはずと考えて、良しとしている。

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2014年02月13日

「バフェットの敗北」まとめ eBook

投資エッセイ「バフェットの敗北」 eBook にまとめました。PDF6ページです。
http://www.1toushi.com/books/buffett_behind_the_market_20140213.pdf
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バフェットの敗北 その3

前回、バークシャー・ハサウェイ社の純資産増加率が、米株価の上昇率に負けたことは、実体経済の回復に比べて株価の上昇が急であることの反映ではないかと推察した。

その陰にあるのはもちろん、ゆるゆるの金融政策。アメリカが今ほど大量のドルを流通させていたことはなかった。

紙幣の大量発行(通貨の供給)によって、ドルの本質的な価値は低下した。

金の価格はここ数年間、右肩上がりで上昇してきた。金融緩和が過激なものになるほどに、急激に値を上げてきた。

ところで、ものの長さを測るとき、定規は勝手に伸縮したりしない。今日の1センチは昨日の1センチと同じだ。そうでなければこまる。

ところが、価値を測定するための通貨はそうではない。今日の1ドルは昨日の1ドルとは価値が異なる。そしてこの状況は日本円もかわらない。今日の1円の価値は、昨日の1円と同じではない。

金は、本質的に何も価値を生まない。過去をかえりみるに、金価格の上昇はインフレの進行と歩調を合わせてきたし、それは合理的な動きでもある。
紙幣の大量発行と同時に金価格が上昇するということは、金の価値が上昇したのではなく、金の価値を測る通貨の価値が下落したと見るしかない。

ドルや円といった通貨の価値の下落は、物価の上昇という形で僕たちの生活に影響を与える。この1年間で日本の消費者物価指数は1.6%上昇した(マネタリーベースの増加率を見ればそれで済んでいることが逆に不思議に思える)。

インフレの芽は金価格のなかに既に見られた。これが株価にもあらわれてきていると見るのは自然なことだろう(あらわれないわけがない)。

たしかに株価は上がったが、それは株式の(会社の)価値の上昇というよりは、ドルという通貨の価値の下落をも反映していると考えるほかない。

物価の上昇と同時に株価も上がる、このことは、株式という資産クラスのインフレ抵抗力を示しているともいえる。

僕たちは何のために投資を行うのか?なぜわざわざリスクを背負おうとするのか?
売った買ったをくり返して儲けるためではない(それは投機かギャンブルだ)。そもそも投資とは、インフレという経済災害から身をまもるために行う行為だということを思い出させてくれる。

証券とは英語で "securities"、 安全、安心を意味する言葉と同じである。その語源をたどれば、ラテン語にある securitas [se-(〜からの解放)+ curita(不安、心配)]に至る。

通貨の価値とは存外、不安定なもの。自らの資産価値をまもるため、保全するために証券を用いる、証券に投資する。

やがて来るかもしれないインフレの時代(その可能性は高い)に備えるために、僕たちは投資を学び、行う。

◎今回のまとめ:
投資とは本来、資産価値をまもるために行うものである。

※初出 2014.2.13発行「楽しい投資ニュースレター」
http://www.1toushi.com/mailmag/
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2014年02月12日

バフェットの敗北 その2

バークシャー・ハサウェイという会社は投資会社であるが、その実態は複合事業体とい
える。もはや上場株投資は主ではない。

リアルビジネス集合体の純資産増加率と、株価指数S&P500とを比較するのに違和感を覚
えるのは、私だけではないと思う。

もともとが投資主体ビジネスから始まったバフェット氏のビジネスなので、その流れで
ここまで来ているのかもしれない。

バフェット氏のビジネスは証券投資を主とするパートナーシップの運営からはじまった
(ピンボールマシン貸し出しはおいておく)。その顧客は運用利回りの最大化を望む一
般の投資家たちだった。彼らにしてみれば、運用利回りが高いものに投資したいと思う
のは当然のこと。

機械的に市場全体に投資する(インデックスファンドに投資する)ことで得られるリ
ターンが、アクティブファンドの稼ぎ出すリターンを上回るのならファンドマネジャー
を雇う意味がない。

高い運用利回りを求める出資者たちに満足してもらうためには、彼らが安価なインデッ
クスファンドに投資して得られるであろう成果を上回るリターンを与えねばならない。

そのためには本質的価値を市場全体を上回る水準で増加させ続けねばならない。
ところで「本質的価値」とは抽象的な概念で、測定するのがむつかしい。そこで、それ
に代替するものとして、純資産の増加率を用いているのだという。

昨年、3/1付で公表されたバフェット氏の手紙では、2012年度は(バークシャーが)市
場全体に負けたことを報告している。そして翌2013年度においても負けるようならば、
5年間区切りでの純資産増加率が市場全体に負けることになってしまう、とも書いてい
る。

単年度区切りでは負けても、5年間という中期的区切りではバークシャーはこれまで無
敗であった(ところで、これを書いていて「むはい」が「無配」と変換されたがたしか
にバークシャーはバフェットの支配下に置かれて以来、一貫して無配である。IMEよく
わかっている)。

バークシャーの純資産増加率を直近5期分(2009年度から2012年度)並べてみると、
-37.0%, +26.5%, +15.1%, +2.1%, +16.0% となる。
2013年度はどうであったか?すでにバフェットは市場全体に対して敗北したことを公言
した。そして、このことは何を意味するのか?

株価の上昇が、実体経済の回復に比べて急に過ぎるのだ。

(※次号に続く)

◎今回のまとめ:
このところの株価の上昇はやや不自然である。要注意。

※初出 2014.2.10発行「楽しい投資ニュースレター」
http://www.1toushi.com/mailmag/
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バフェットの敗北 その1

昨年は日本株へ投資した者に見返りの大きな年だった。日経平均は二年続けて大きく上
げた。2013年は+58%超(配当込み)という急騰ぶりを見せた。高度成長期かなにかだろうか。

ところで、米国株も同様に上げている。

年末のニュースレターでも書いたが、日本株はUSドル換算ベースでみれば米国株と
ほぼ肩を並べる水準である。日本株のひとり勝ち、というわけではない。

さて、来月末頃にはバークシャー ハサウェイ社・会長からの手紙が公表されることだろう。いわゆる「バフェットからの手紙」である。

本来、バークシャーの株主に向けてのものだが、世界中の投資家が注目する文書でも
ある。同社のHPにアップされているので誰でも読むことができる。

※バークシャー ハサウェイ社HP(株主への手紙)
http://www.berkshirehathaway.com/letters/letters.html

バフェット氏は手紙の冒頭で、バークシャーの業績を株価指数と比較して見せる。毎年
のことである。

彼が重視するのは本質的価値 (intrinsic value) というもの。ただしこれを数字で明
示するのはむつかしい。そのかわりに取り上げているのは純資産である。純資産の増加
率をもって、株価指数(S&P500)の上昇率と比較し、経営成果のひとつとして株主へ報
告している。

ところで、2013年はバフェット氏にとって厳しい年であったと思われる。米国株全体が
大幅な上昇を見せたからだ。
S&P500の昨年の変動率は29.1%、これに配当分を加味して実質的な利回りが計算される。
バフェット氏の経営手腕は、これと比較することで浮き彫りになる(ということになっ
ている)。

いま予想できることは、バフェット氏の敗北である。30%に届かんとする市場全体のリ
ターンを上回る純資産の増加は果たせたのかどうか。正直、厳しかったのではないか。

過去の実績を見るに、バークシャーは近年、おおむね10%台で純資産を増加させてきて
いる。立派な成績ではあるが、昨年、株式市場はそれを大幅に上回る水準のリターンを
もたらした。

実はバフェット氏、2012年も負けているのだ。2010年、2009年も負けている。もし今回
(2013年度)負ければ、五年区切りパフォーマンス比較で初めて市場全体に対して敗北、
ということになる(そうなってしまうことをバフェット氏自身、前回の手紙で言及して
いる)。

バークシャーの純資産には、保有する上場株の時価上昇分も加味されるが、やはり同社
の所有する企業群の稼ぎ出す利益が、純資産増加の主な源泉となる。
ゆえに、株式市場が不調な年度はバークシャーが強く、逆に株式市場が好調なときは、
バークシャーにとっては逆風、ということになる。
(※次号に続く)

◎今回のまとめ
バフェット氏にとって今は(ここ数年間は)意外や試練の時期なのだ。

※初出 2014.1.19発行「楽しい投資ニュースレター」
http://www.1toushi.com/mailmag/
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2014年01月14日

ストーリーで読み解く決算書(勉強法について)

ストーリーで読み解く決算書 ドラフト14
(勉強法について)
・数をこなすのが一番、とはいわないが二番目くらいには大事。場数をこなすべきこと。
・つまり、たくさんの会社の有報(有価証券報告書)を読むべきこと。
・比較して読むべきこと。同業他社の有報、同じ会社の去年の有報、おととしの有報。
・数字を関連付けて読むべきこと。数字を追いかけて読め。流れを感じながら読む。
・わからない用語が出てきたら調べること。自分の頭で理解すること。著名で賢いといわれている人でも会計用語は誤解している人がたまに目につく。自分の頭で考える、理解に努めるべきこと。
・簿記の勉強は投資家にとってとても大切なもの。ただ、簿記検定一級を持っている人が優れた投資家かというと必ずしもそうではなくて、なぜかというとそれは経理実務者養成を趣旨とする検定制度だからなのだろう。実務の知識と一緒に優れた(高い成果を上げ続けている)投資家たちの考え方を同時に理解すべきこと。
・バークシャーハサウェイ会長からの手紙(いわゆるバフェットからの手紙)がとても良い教材であると思う。英語に親しんでいるのなら(まぁ親しんでいなくとも)原文に当たるのが一番。そういう流れで、パンローリング社から出ている書籍「バフェットからの手紙」も良い。

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2014年01月07日

数字はうそをつかないが、数字の作りようはいくらでもある話

投資エッセイ「ストーリーで読み解く決算書」ドラフト5
(数字について)
・数字はうそをつかない、とはよくいわれることだがその実、数字の作りようはいくらでもある。
・100%客観的な数字から成る決算書など皆無である。
・決算書の作成過程には必ず、将来予測・判断が介在するため(現行の会計ルールのもと、これらを避けて通ることはできないため)、決算処理を自動化することは無理。
・決算数値の作り方はいくらでもあるが、キャッシュ・フロー計算書だけは操作がむつかしい。
・決算数値がいくらか(利益がいくらか、純資産がいくらか)ということは、(興味深くはあるけれど)案外重要ではなかったりする。
・決算書を(特に有価証券報告書を)読み解いていくなかで、真に重要であるなあと感じるのは、情報開示のスタイルから垣間見えてくる、その会社の経営者の、株主に対する姿勢。

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2013年12月26日

投資ってどうやればいいのか

先月、今月と所用で実家に帰省したのだが、親戚から投資について訊かれることが増えた。
今回は二人の叔父から「投資ってどうやればいいのか」「上がったら売ればいいのか」「10円上がれば売っていいのか」と問われた。
理解できるものにだけ投資するのがいいです、長く投資すればするほどリスクは抑えられます、とくり返し応えるのだが、なかなかわかってもらえず、むむぅと唸った。
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十二支と相場格言

十二支に関連した相場格言と、この12年間を対応させてみた。
年 日経平均 Topix 格言&コメント
2002 -18.09% -17.60% 午尻下がり → なるほど下がっている。
2003 25.24% 24.98% 未辛抱 → 辛抱したら上がったか。
2004 8.33% 10.93% 申酉騒ぐ → 騒がしく上がったか。
2005 41.09% 44.63% 〃 → 騒々しく上がったか。 
2006 7.73% 2.90% 戌笑う → くすりと笑ったか。
2007 -10.19% -10.99% 亥固まる → 固まって下がったか。
2008 -40.90% -40.34% 子繁栄 → 急降下は繁栄の前兆か。
2009 20.19% 7.05% 丑つまづき → 日経平均は反動で上昇したがTOPIXはつまづいているとでもいうのか。
2010 -1.75% 0.62% 寅千里を走る → すぐ息切れしたか。
2011 -15.68% -16.97% 卯跳ねる → 跳ねてけがでもしたか。
2012 24.97% 20.18% 辰巳天井 → たしかに上がっている。
2013 55.41% 48.53% 〃 → たしかに天井っぽい。
2014 午尻下がり → 2年大幅上昇が続いたあとの年である。どうなるか。

【結論】あまり当てにはならない。

2013年は初め、今年は40%上昇しても驚かないと思ったが、それ以上に上がって驚いた。
ただしUSドル換算ベースで見れば日経平均もTOPIXも+20%台にとどまる。アメリカに肩を並べる水準。驚くほどではない。

ひとつ気になるのは日経平均とTOPIXの利回りの差異が大きく膨らんでいるあたり。両指標の計算方法が異なるとはいえ、それだけでは説明のつかない偏りがある。理性よりも感情、思惑が先に立った相場と見る。
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2013年11月08日

ストーリーで読み解く決算書

※「ストーリーで読み解く決算書」(仮題)ドラフト

・決算書を読むときは、その中に物語(ストーリー)を読み解くべきこと。
・会社は生き物、あらゆる会社がそれぞれの「人生」を生きている。人生の物語がある。
・会社という法人の「人生」は決算書の中に赤裸々にあらわれる。
・なぜ物語を読み解くべきかといえば、それが会社を深く理解する一番の道だから(そう確信するから)。

※続きは、楽しい投資研究所 in Google+ サークル内の方への限定公開の予定です。 https://plus.google.com/114142636039213080532/posts/PMdnFXHqg7s
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2013年10月26日

イギリスのお札と硬貨の話

イギリスを訪れることが決まって机を探したところ、二〇ポンド紙幣が4枚出てきた。日本円に換算して約1万3千円。
喜んだのも束の間、モリソンのキャッシャー(レジ)にて、「これは旧いお札だ、使えない」といわれた。一〇年前に両替したものなのだが。

レジのおばさんは「銀行に行けば新札に替えてもらえる」という。
TwentyPounds.jpg
使えなくなっていた旧二〇ポンド紙幣

翌朝、ホテル近くのHSBCへ出向き、新札と替えてもらえます?と訊いた。すると窓口の若い銀行員から、やや厳しい口調で問われる。「Huh!お前はどこでこれを手に入れたのか?(意訳)」と。
一〇年前のロンドンである旨こたえたところ、透かしを念入りに確認してのち、替えてもらえた。

どうやら旧紙幣は三年前に流通停止のもよう。新札にはイングランド銀行でしか替えてもらえないという話がネット上では多かったが実際はそうでもなかった。なお、一〇ポンド紙幣は旧いものも普通に使える。

先進国のなかでは偽造紙幣の流通割合が最大ともいわれるイギリスである。流通量に対する偽造紙幣の発生割合は日本の場合473万枚に1枚、イギリスは3,400枚に1枚と桁が三つもちがう(※2008年 財務省調べ)。
新札への切り替え、旧札の流通停止は、偽造紙幣の一斉摘発という面もある。だから警戒されたのだと思う。

一説には、英1ポンド硬貨の偽造硬貨流通割合は2%に及ぶといわれる。50枚に1枚がにせものだ。数年前、英王立造幣局はこの話題にふれて、世界的にみて偽造硬貨の割合は5%程度までは許容されている。それにくらべればたいしたことはない、といいはなって物議をかもした。

さて、こちらがイギリスの1ポンド硬貨(下)と50ペンス硬貨(上)、表側はいずれもエリザベス女王である。発行年度が下るにつれて、コインに刻まれた女王の横顔も年を重ねていく。
CoinGbp1.jpg
右側が発行年度の新しいコイン。ふくよかさが増している(ことばを選んでいます)。

偽造コインの流通には鷹揚にかまえている一方で、こういうところは芸がこまかい。
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学校帰りの子どもたち

※もはや旅行記ブログの様相を呈していますが投資家のためのブログです。しかし今回も旅行記です。投資の話ではありませんのでご注意を。

ロンドンにて。夕方になると親御さんに連れられた学校帰りの子供たちをよく見る。聞けば、小学3年生までは送り迎えが保護者の義務だそう。誘拐などの犯罪に巻き込まれぬよう、交通事故に遭わぬよう、子供は社会で守らねばならぬという考えによる。
夕暮れどきの駅やスーパーで、制服姿の子供たちがお父さんお母さんの周りをうろちょろするさまはかわいらしい。ただその光景は、決して治安がよいわけではないことの反映でもあった。
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こちらは大英博物館の子どもたち。自由度高し。
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美術館、博物館とこどもたち

※旅行記です。投資の話ではありません。

平日の昼間、ルーヴル、ナショナルギャラリー、大英博物館といった美術館・博物館を訪れると、かならず大勢の子供たちと一緒になる。下は幼稚園児から中学生まで。授業の一環としてか、先生に引き連れられて、絵画や彫刻品を見てまわり、美術館の職員、研究員の人たちの解説を聴いたりしている。
年少組とおぼしき子たちがくりくりとした目で彫刻を見上げ、解説を聞いているさまは本当にかわいらしい。美術館に来ていた人たちは彫刻そっちのけで子供たちを写真に収めたりしていた。children1.jpg
エルギン マーブルズと小学生
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やがてパリを支配する

※旅行記です。投資の話ではありません。

パリに着いて3日目のこと。オルセー美術館を訪れて、朝食を兼ねた昼食をと館内のカフェ(オープンスペース)に入った。パンケーキとエスプレッソを頼んで席につき、今日もパンとコーヒーか(しかもケーキだ)、と思った。やばいと思った。米を食べなければならない。
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美術館の前にいた象と子供たち。たぶん彼らは米がなくとも生きていけるのだろう。

オルセーからの帰り道、駅へ向かう途中で「SUSHI」の看板を見つけた。中華料理の惣菜を売る店だった。プラスチックの容器に入れて量り売りしてくれる。オリジンとはちがって、ガラス越しに、この総菜をくれと頼むと店員がどかどかとよそってくれる。
Orsay3.jpg
この道の先にその店はあった。

いやそんなにはいらない、減らしてくれといった。フランス語で減らしてくれとはなんといえばいいのか、リデュース、リデュース、とくり返した(英語だ)。観光客と思ってなめるんじゃない。あとから入ってきた白人の老夫婦も、トゥーマッチ、といっていた。そういえばいいのか、そうだトゥーマッチだ(英語だが)。

温めるか?フォークはいるか?と聞いてくるので、ウィ、温めてくれ、フォークは二本ほしいという。パックに詰める専用の機械がある(日本では見たことがない)。巻き寿司も買った。しょうゆは別売り。

ホテルに持ち帰って食べた。とてつもなくおいしく感じた(実際うまかったのだと思う)。ぜんぜんトゥーマッチじゃない、リデュースしてもらわずとも良かった。

気づいたことを書きとめられるようにと旅先ではノートを持ち歩いているのだが、いま読み返すと、このとき「やがてこの店がパリを支配するであろう」みたいなことを書いている。

※気がついたら食べ尽くしていたので(総菜の)写真はない。
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2013年10月20日

ふたつの「岩窟の聖母」

※旅行記です。投資の話ではありません。

岩窟の聖母、レオナルド ダ ヴィンチ作。
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ルーヴルのダ ヴィンチ作品群。正面が標題作。

パリ、ルーヴル美術館でみたあと、ロンドンのナショナルギャラリーに足をはこんだら(ほぼ)同じ作品があった。構図、登場人物は同じ、こまかなところが異なる。
Louvre_vergine3.jpg
ルーヴルの「岩窟の聖母」。ロンドン、ナショナルギャラリーは撮影不可であった。

ルーブルの画にはあった天使の指差し(祝福しているとも、ヨハネにイエスを教えているとも)が、ロンドンの画にはない。ルーヴルの天使はこちら(観るひと)に視線を向けているが、ロンドンの天使は目を伏せている。

※比較画像はけっこうUpされている。
http://bit.ly/17BQmVq

ルーヴルで見たとき、マリアに抱かれるようにある左の幼子はイエスで、天使の横で祝福の二本指(洗礼の意とも)を向けているのがヨハネかと思いきや、ロンドンの画ではイエスとヨハネが入れ替わっている(毛皮と十字杖が描き足されている)。

以前はいずれが真作か贋作かの議論もあったけれど、今はいずれも真作であり、ルーヴルのが第一作、ロンドンのが第二作ということで落ち着いている。

この画は、ある教会からの依頼で描き上げたのち、なんらかのトラブルにより対価不払い訴訟問題に発展、最終的に描き直した(ロンドンの)第二作を教会に納め、(ルーヴルの)第一作をレオナルド側が引き取ったのだとか。

今回は両美術館を訪れることができたので、日を置かずふたつの作品を見ることもできた(どちらも美しかった)。意図せぬ偶然であり、興味深く、とても楽しかった。


※お昼は館内カフェテリアで済ませる(外に出ているひまは(体力も)ない)。
Louvre_cafe1.jpg
ピッツァとサラダ、パウンドケーキとスープ、しめて17ユーロ(約2,300円)
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2013年10月19日

パリの大聖堂

※旅行記です。投資の話ではありません。

ノートルダム大聖堂。ナポレオン戴冠の場所。
ルーヴルからセーヌ川沿いに歩いて橋を渡ればすぐ。シテ島の南端に建つ。
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建設開始から850年だが、完成年から数えると763年。

ノートルダム(Notre-Dame)は「我らが貴婦人」の意、聖母マリアを指す。フランス国内にはノートルダムの名を冠した聖堂がたくさんあって、計画時は混乱した。

堂内見学は無料、塔に登るには7ユーロ。850年記念式典(建設開始から850年)を控えているらしい。聖堂の前に階段状のステージが設置されていて、大勢の人々が座りおもいおもいに過ごしていた。妙な仮面をかぶった男が、堂内に入るために並ぶ人の背後に立って驚かす、というおいたを延々とくりかえし、ギャラリーがはやし立てていた。
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フランス革命の際には襲撃に遭い、ひどいダメージを受けた。

なかに入るため列に並んでいたところ、日本人旅行者に声をかけられる。きけば埼玉から新婚旅行でいらしたご夫婦とのこと。友人夫妻を思い起こさせるさわやかで感じの良いおふたりであった。おしあわせに、というか夫婦となってはじまる修行をがんばっていただきたい。
NotreDame2.jpg
フランス革命後の略奪、破壊で一時は廃墟に。その50年後、修復開始、そのさらに20年後、修復完了。

堂内、ステンドグラスのバラ窓はマリアさまを暗示。なかで1時間ほど過ごして退出。外ではくだんの妙な仮面の男がうろうろしておいたを続けていた。
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2013年10月16日

ラジオ配信「ロンドン・ラジオ」

ロンドンからラジオをお届けしました。

内容は次のとおりです。
□株価上昇で怒りの英国国民
□イギリスで話題のロイヤルメール株、買うべきか否か
□近況報告(安価な新聞が面白い、パリとロンドンの美術館、ロンドンのフリーエコノミー、10年前の二〇ポンド札が使えない、等など)

こちらでお聴きいただけます。
http://1tpc.seesaa.net/article/377354176.html

iTunesにご登録ください。
https://itunes.apple.com/gb/podcast/leshii-tou-zi-podcast/id102963588

TateBritain1.jpg
テートブリテンの寄付要請箱
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2013年10月15日

安倍相場など期待せぬほうが良いという話

安倍相場第二幕の条件は?とか、業績の上方修正銘柄を狙え、とか日経ですらそういうことを大きく書いているが、そんなものを狙うよりは、着々と利益をあげて、キャッシュを蓄積していって、主要な事業を通じて世の人々を助けている、喜ばせている会社を選ぶのが良い。

そういう会社は日々着々と価値を蓄積していっているから。
やがて市場はその会社の価値を正当に評価し、株価に反映させるから。
そしてその変化は急激に起こるから。

投機をなりわいとする人々は、その急激な変化の起こるタイミングを測るのが仕事だから良いが、市場の動向に神経をとがらせて、年がら年中張り付いていなければならないというのは、なかなか現実的ではない。

だからタイミングに賭けることはやめて、着々と価値を積み重ねていっている会社はどの会社か、それでいて市場がその価値を見逃している会社はどれか、というのを執念深く探し続けるのが良い。どんなときでもそういう会社は必ずといっていいほどあるから。
posted by SHOJI at 22:38| Comment(0) | 投資の感性 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

文化遺産と返還要求

※旅行記です。投資の話ではありません。

大英博物館の古代ギリシャ彫刻、エルギン・マーブルズと呼ばれるもののひとつ。
ケンタウロスののど輪に右フックを合わせたところか。ここまで生々しく格闘を表現した彫刻は初めて見る。
Greece1.jpg
のど仏(急所)を狙っているようにも見えるケンタウロス

このレリーフはシリーズものとなっている。ラピテス族(おそらく人間)の結婚式に参列したケンタウロスのひとりが、花嫁を略奪するストーリー(その後、捕まって殺される)。
Greece2.jpg
初めて飲んだワインで酔って暴れて花婿を打ち倒すケンタウロス

ところで、この彫刻群、英国人エルギン伯が不当に入手したものとして、ギリシャが返還を要求し続けてているもの。
Greece3.jpg
花嫁を略奪するケンタウロス

大英博物館サイドは「これらは人類共通の資産」「返還後の保管が適切になされるか懸念あり」といったことを理由に拒み続けている。
posted by SHOJI at 21:01| Comment(0) | 海外旅行記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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